理事長所信2011


2011年度 社団法人八重山青年会議所 理事長所信

理事長 黒島 栄作

此処(個々)から始まる新たなスタート
温故知新、そしてイノベーション

はじめに
2011年、社団法人八重山青年会議所は創立50周年の大きな節目を迎えます。創立より現在に至るまで多くの先輩方がこの地域の発展を願い、また、そこに暮らす方々と連携し絆を深めながら様々な事業に携わってこられました。子や孫へ、そしてこの地域に住む人達が幸せである為に私たちの先輩達は半世紀前に既に立ち上がっていたのです。その一つ一つの積み重ねが今日の八重山青年会議所の土台となり、その存在価値があるのです。時代は違えども、その最大の目的は「明るい豊かなまちづくり」であり、変わりはありません。今まで私達の先輩が作り上げてきた歴史を紐解き、現在の私達と照らし合わせ、守るべきものは守り、変えるべきものは変え、新しい価値を創造しながら未来へ繋げていく。50年という節目を迎え、その先の新たなる時代の礎となる2011年。八重山の地域全てで御祝いがしたい。そして本当に望んでいる八重山の将来を八重山に住む人達と共に創っていきたい。
若い私達です。目一杯背伸びをして自分たちの殻を破り、その成長を自覚できる程に行動し、創立後半世紀を迎えた八重山青年会議所の次代へのイノベーションを図かるべく、新たなスタートを切る一年にしていきます。

●JAYCEEがJCである為に
現在の自分の置かれている状況は、すべて自己判断の結果です。卒業されたある先輩がおっしゃいました。「機会は平等に与えられるが、結果はそう非ず」。与えられたチャンスを生かすも殺すも本人次第だとしたら、そのチャンスを最大限に生かすべきであるし、生かす為には志の高い姿勢を持ち続ける事が必要であり、自分自身のこれまでの経験が今後を大きく左右すると思います。チャンスを最大限に生かす為には、足元を見据え自身をより知る必要があり、啓発させる必要があります。否定だけでは何も生まれません。そこから何を学び取りどのように行動すれば、今の一瞬を最大限に活用できるかを考えていかなければなりません。JAYCEEがその活動を行うに当たり、目的達成の為に様々な修練を重ね、自己よりも利他の精神で地域へ奉仕し、その結果「志」を同じくする仲間との友情を築くことができる。その活動を地域へ発信し、大きく波及して、地域が動くという事が体感できます。このプロセスはJCに入会した人間でしか出会う事のない奇跡のチャンスです。このチャンスを最高の一瞬にできるかどうかは、気づく事ができるかどうかであり、全てにおいて自己の結果です。一人ひとりのポジティブな地域への想いがひとつに集約され、一つのベクトルに向いた時、その集合体がJC活動のパワーの原動力となるのです。JCである為に志高いJAYCEEとしての意識あるイノベーションが必要です。

●私達の八重山のこれから
30年間紆余曲折を辿りようやく決定した八重山郡民の総意である新石垣空港の完成まであとわずかとなりました。沖縄ブーム、基幹産業と言われている観光産業もその勢いを無くし、入域観光客の減少による地域収入の減少や公共事業数の減少による経済的な下降など、二重三重のマイナス要因による先行き不透明な状況が続いております。現在は好調な外国からのクルーズ船やチャーター便による観光客も先行きが明るいとは言えません。中国が驚異的なスピードで経済発展をし、世界情勢の中でその発言力が大きくなり、結果として私達の住む近海にまでその影響が出ております。これからは今までの「観光」有りきのまちづくりから、本当の意味での持続可能なまちづくりが様々な分野で必要とされてきます。地域益を考えると、私達八重山青年会議所のこれからの行動が八重山の地域を左右する大きな過渡期へと入っております。八重山JCが3年前から取り組んでいる海洋基本法についての離島振興策を基に地理的優位性を踏まえ、数年先の時代を捉える事のできる大局観を持ってこれからの八重山を創造して行かなければなりません。

●八重山の産業まつり
八重山青年会議所が主催をするようになって5回目となる「八重山の産業まつり」。回を重ねるごとに地域の皆様に支持され、来場者数、出展者数も伸びており内容も充実したものになってきました。まつり自体の仕組みが成熟してきた中で、本来の目的である地場産業の振興、地産地消に寄与するという原点に振り返り、より内容を充実させて行きます。八重山という地域が持つ魅力を掘起こし大きく発信していく為にも行政や他団体と連携をとり、地域の期待とニーズに応えていくべく事業開催いたします。様々な業種、商品やサービスが一同に集い、それに触れていただくことで新たなるニーズを創出し、地域産業の拡大を図り、私たち八重山青年会議所の活動目的である「明るい豊かな社会の実現」に向けて活動していきます。
また、将来に食糧問題について憂う事のない国家の創造として、日本JCのローカルファスト確立に向けた提言書を基に、行政と共に地域の問題として取り上げていきます。

●新法人格取得へ向けた取り組み
近年、青年会議所単独の事業の他に外部の団体や行政との共同での事業が数を増してきました。本来、青年会議所にとっての公益性とは地域の方々に対してその活動の理解や支持、協力があって初めて成り立つものです。従来の組織の在り方から、様々な事業形態へ対応しうる柔軟な組織づくりが必要とされます。2013年11月30日が期限の新法人格取得手続きの完了を前に、遡っての法人格取得のスキームを作成し、これからの八重山JCの規模・公益事業比率・事業目的・内容を考慮し、私たちが持つ特性を最大限に生かせる組織づくりを進めていきます。

●50周年記念事業
1962年(昭和37年)8月1日、異国の統治下であった時代に私達の志は誕生しました。それから50年。数えきれない、想像することもできない数多の苦難を乗り越え、現在もここに存在する社団法人八重山青年会議所。そんな歴史と伝統のある組織の歴史を紐解き、先輩方の半世紀の志をなぞり、私達の後世へより良い状態へ繋ぐために、社団法人八重山青年会議所設立50周年の記念式典及び記念事業を設えさせていただきます。シニアクラブや関係諸団体と連携を取り親睦を深め、これからの八重山JCの在り方をイノベーションします。

●会員交流そして拡大
私達の住んでいるこの八重山にも沢山のコミュニティがあります。全てのコミュニティの大元は家族という単位です。私達の生活の糧である仕事やJC活動も、そもそも全てこの家族の支えがあって初めて成り立つものです。2011年は各事業の参画形態をイノベーションし、できるだけ沢山の事業に家族が参加できる、携わることができるような仕組みを作ります。また様々なコミュニティともコラボレートし、この地域をより豊かにする為に地域を巻き込んだJC活動を対外的に発信していきます。ひいてはJCの存在をアピールする事ができ、会員拡大に繋げて行くべく事業を推進します。2010年度には8名の先輩が卒業するに当たり、会員数が激減します。私達の活動をより円滑なものにする為に、会員の拡充は必須事項となります。関係家族や企業、地域のコミュニティの支持を頂きながら、また、沖縄地区・ブロック協議会のサポートを受け会員拡大を強力に推進します。

●人材開発そして交流
八重山JCの活動において、環境や経済振興などの地域の問題や、次世代を創る青少年育成など、取り組むべき課題は多く存在します。これらに取り組む事によって、私達は次代の構築に参加し、明るい豊かな社会を実現していくことができるのです。またこれらの活動を通して私達の取り巻く社会について考え、課題に取り組み、事業を組み立て実行していく事によって、主体的に動き経験を積むこと事ができ、社会のリーダーたる人材を育成していくことができます。それを多くの方々に伝播していく事が地域としての益であり、私たち青年会議所としての存在意義です。
また、「交流」とは自分と相手との違いを如何に知り、その違いを受け入れることです。私達自身が確固たるアイデンティティを持って行動しないと、他との差を知ることができない。つまり、相手を受け入れる事ができません。まず自分自身を知り、私たちが今居るこの場所・地域を知り、そして学び、今一度足元を見つめ直す事によって初めて外の世界を知る事が出来るのです。2011年は、台湾蘇澳國際青年商會と姉妹締結を結んで30周年の節目となります。今までの国際交流の在り方を検証し、また、敬愛する先輩方からの協力を頂きながら新たなる友好を遂げるべく様々な角度から取り組みをしていきます。

●離島振興
平成23年度で期限切れを迎える沖縄振興特別措置法。税制や特区などの期限が切れた後、その囲いがなくなった私たちの地域はどうするべきか。行政側ではポスト沖振法について議論されていますが、時間はありません。代替できる仕組みや新たな振興策を考えていかなければなりません。3年前から八重山JCでは海洋基本法についてのフォーラムを開催し地域へその必要性を発信してまいりました。その動きを更に拡大させ、この地域の優位性を生かしたアイデアを産官学の連携によって創造し、それを具現化することのできる委員会を行政との共動で設置いたします。先島地区における様々なハンディキャップを補え、豊かなまちづくりへと繋げる事のできるイノベーションを推進します。

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●2010年代運動指針の策定
毎年配布される基本資料のはじめに2000年代運動指針というものがあります。その当時の先輩方が向こう10年間の八重山JCの方向性を示してくれました。持続可能な経済、社会、環境の構築を基本理念に掲げ、将来の世代に負担を残すことの無い「普遍的な価値観の探求と創造」を掲げ、様々な事業が行われてきました。あれから10年。社会は大きく変化を遂げ、先の読めない不安や今までに無かった現象が私達を取り囲んでいます。こんな時代だからこそ私たちがJC活動の意義、目的を明確にして一致団結していく為には、様々なベクトルを持つ多才なメンバー一人ひとりが共通して持つ一つの新しい「指針」が必要となります。2000年代運動指針の過去10年間における検証を以って、私たちは八重山に暮らす青年の責任として八重山青年会議所の将来を捉えたヴィジョンを明確に掲げその方向性を指し示す必要があります。その「指針」が私達にとって如何に意義のあるものにしていくべきか。先輩方が大切に育んできた地域への熱い思いを踏襲し、守るべきものは守り、変えるべきものは変え、新しい価値観を創造する事で今の時代に合った新しい八重山青年会議所2010年代運動指針の策定いたします。

●むすびに
私達の先輩方が「明るい豊かな社会」の実現を夢みて始めたJC運動。半世紀です。私達が生まれる遥か以前に、同じ志を持った仲間が集いました。先輩方から連綿と受け継がれてきた伝統と歴史を如何に再構築し新たなるスタートを切るか。この50周年はゴールではなく、あくまで通過点です。これから10年、20年後の私達の八重山が明るく豊かである為に、今できることをしっかりと見据え、行動しなければなりません。それをする勇気と決断が私達には必要なのです。各々が自分の足元をしっかりと踏みしめ、行動していく事で地域が確実に変わることを確信して頂きたい。
敬愛する八重山JCの会員の皆様。私に一年間時間を預けてください。決して損はさせません。必ずやそれぞれの成長を自覚して頂くような組織運営をしてまいります。八重山地域の新たなる飛躍へ向けて、共に歩んでまいりましょう。

基本方針
●人材開発と多方面における交流
●地域振興を基軸とした多方面へ広がる地域益の創造
●先島地域の離島振興に重きを置く産官学の連携
●温故知新とイノベーション
●公益法人制度改革における各種事業を円滑に運営する為の組織改革
●八重山JCの進むべき方向性
●会員拡大

主要事業
● LOM開発事業
● 地場産業推進事業(八重山の産業まつり)
● 離島振興イノベーション事業
● 創立50周年記念事業及び式典(蘇奥JC姉妹締結30周年記念)
● 対外組織との共動事業
● 2010年代運動指針の策定